ターボレンジャー

解説,あらすじ

解説

 戦隊シリーズ第13作(ゴレンジャーから数えて)。平成元年の作品である。初めてファンタジー要素を本格的に取り入れ、さらには、全員が高校生の戦士であり、またメカには子供に人気の自動車を取り入れたり、それまでの作品よりも第3勢力的なライバルの存在感を強めたりと、盛りだくさんの内容となっている。それを散漫と評する人もいるが、私の意見としては、どの要素の描かれ方もそれほど強すぎることがなかったために、かえってうまくバランスが取れ、楽しい作品になっているのではないかと思っている。

 私は、戦隊シリーズの中で、と言うか全特撮ヒーロー物の中で、ターボレンジャーが一番好きである。なんと言っても全編にあふれる若さ,爽やかさ。若者達の青春群像、といった雰囲気は、見ていると、なんだか懐かしくなってきたり、羨ましくもなってくるのである。テンポの速いバトルにストーリー展開(25分番組という短さがかえってプラスに働いたか)、中盤にして三幹部を全員退場させてしまう思いきりの良さ(おかげで新ロボ登場編が多いに盛り上がった)、そして後半の、若さと若さがぶつかり合う流れ暴魔編(第三勢力がこれほどまでに重要な位置を占めるのは戦隊で一番)、そのどれもが大好きである。
 戦隊シリーズは、この頃視聴率は一時期よりは芳しくなく、そのため途中で時間が変更されてしまう状況となった。しかし、作品の中身としては、この頃(マスクマン〜ジェットマン)が一番バランスが良かったのではなかろうか。

 いまいち評価の高くない、というよりも注目される機会がないため評価自体が少ない作品であるが、この時期の作品にしては珍しくビデオ化されていることからも、東映としても自慢の作品であると思われる。是非とも、見る機会があれば、多くの方々に見て頂きたい。


あらすじ

(1話〜)
 二万年前、暴魔百族と人間との戦いがあった。人間は妖精族と協力し、妖精の力によって暴魔を封印することができた。
 しかし今、人間による環境の汚染によって、人知れず封印を守ってきた妖精達は滅びていき、封印が解け暴魔が復活する時が来てしまった。暴魔の復活を訴えかける、妖精の最後の生き残りシーロンの声を聞いた5人の高校生、都立武蔵野学園高校3年A組の炎力,山形大地,浜洋平,日野俊介,森川はるなは、シーロンと共に暴魔との戦いに備えてきた太宰博士によって、ターボブレスを与えられ、ターボレンジャーとなった。
 暴魔百族の長、暴魔大帝ラゴーンは、妖精達の守護獣である聖獣ラキアによって封印されていた。しかしラキアもまた、環境の汚染によって力が弱まってしまっていた。暴魔三幹部レーダ,ジャーミン,ジンバによってついに封印が解かれ、復活を遂げるラゴーンと暴魔城。それに恐れず挑む5人の若者の姿に安心し、ラキアは地球を離れ、夜空の星となった。5人はラキアに、暴魔一族を倒し、そしていつの日かラキアが再び戻ってこれるきれいな地球にする事を誓う。

(14話〜)
 暴魔獣との戦いの日々が続く。そんなある日、5人の学校に、さすらい転校生、流星光と名乗る謎の男が現れた。5人にあからさまに敵対心を見せる流星。そして、暴魔獣との戦いの中現れた、流れ暴魔ヤミマルこそ、流星光の正体であった。
 人間と暴魔の両方を憎み、どちらも手中にしようと企むヤミマルの登場によって、戦いは激化していく。

(28話〜)
 度重なる作戦の失敗から暴魔三幹部は窮地に立たされた。ついにジンバ自らが出陣するも、ターボレンジャーはこれを撃破した。しかしヤミマルの力によってジンバは巨大化、ターボロボの破壊に成功する。だがターボビルダーが出現、巨大ジンバは敗れた。
 続いてターボロボが壊れている隙を突いてジャーミンがクロコボーマと共に出撃するも、ブラックターボの奮闘によりこれをかわし、ジャーミンを倒した。さらに巨大化したクロコボーマに対しては完成した新ロボ、ターボラガーが出撃し撃破した。
 そして、最後の幹部レーダは、超魔神ボーマを呼び出した。レーダの魔力により、地中に沈み行くターボロボとターボラガー。レッドターボは単身レーダに挑み、ついにこれを撃破する。レーダの術が消えた時、2台のロボは感応し合体、スーパーターボロボとなり、超魔神ボーマを倒した。

(31話〜)
 幹部亡き後、今こそ自分の時代と考えるヤミマルは、まず、夢に出てきた謎の女戦士を探す。
 月影小夜子。5人のクラスメートである彼女は、クラスの中で浮いた存在であった。18歳の誕生日の祝いの席に、想いを寄せていた力を呼ぶ小夜子。しかし月影家で、小夜子の両親は、突然暴魔の正体を現し、力を攻撃した。事態に驚く小夜子の前に流星が出現、彼女をさらっていく。
 小夜子こそ、この世にもう一人存在する、流れ暴魔だったのだ。流星の言葉によって、これまで人間界で育ってきた中での辛いことを思い出し、人間への憎しみの心を持った彼女はついに力を発動、流れ暴魔キリカとなった。そしてヤミマルもそれと感応することでパワーアップしてしまった。

(39話〜)
 二人の流れ暴魔は、ラゴーンに取り入る姿勢を見せるも、やがて策略によって、レッドターボとラゴーンをぶつける。激闘の末、ラゴーンは真の姿(二足歩行体)となり巨大化、流れ暴魔とターボレンジャーを一気に倒そうとするが、スーパーターボロボがターボビルダーと合体したスーパーターボビルダーに倒された。
 これにより、流れ暴魔の二人が暴魔のトップとして君臨することとなった。

(46話〜)
 だがラゴーンは滅びていなかった。ネオラゴーンとして復活、流れ暴魔を排除し、いよいよ最終攻勢をかけようとする。
 一方、ターボレンジャーと流れ暴魔の前に、流れ暴魔カシムと名乗る老人が現れ、両者間の戦いを止めるよう説く。彼は語る、流れ暴魔の起源を。かつて、心優しき女性が、ある暴魔の心を正し、両者の間に、ついに種族を超えた愛が生まれた。その愛の結晶が流れ暴魔なのだと。流れ暴魔は人間と暴魔とを結ぶものなのだと。
 暴魔獣の攻撃からヤミマルとキリカをかばって倒れるカシム。その胸のペンダントの中には、キリカにそっくりな女性の像が写っていた。そう、カシムこそ暴魔獣キメンボーマであり、キリカの母親を愛した暴魔であったのだ。キリカはその愛の結晶であった。
 命を捨てて自分を守った父カシムの言葉に揺れ動くキリカは、力の説得によって、ついに憎しみを捨て、優しい心を取り戻す。
 しかし、ヤミマルは、二万年前、激しい迫害を受けた経験があるため、そう簡単に心を開ける訳はない。キリカの説得を拒んだ彼は、さらに、自らの危機を救ってくれたレッドターボに挑み、敗れる。しかしそれでもなお野望を捨てず、傷ついた体で姿を消す。

 一方、ネオラゴーンは、暴魔獣が108匹封印されている、大封印を解こうとしていた。封印の場所を探す暴魔達。やっと見つけたその地は、なんとターボビルダーの真下であった。太宰博士は、古い地図に重要ポイントとして記されていたためにその地を選んでいたのであった。
 ターボビルダーを破壊せんと迫る暴魔城。ついにターボレンジャー5人は暴魔城に突入した。ネオラゴーンに挑むも、その圧倒的な力に歯が立たない。そこにヤミマルが出現、さきのレッドとの戦いで傷ついた体ながらネオラゴーンを苦しめる。しかしヤミマルもまたネオラゴーンの反撃に倒れる。もはやだめかと思われた時、ターボビルダーに一人の人物が現れた。5人の担任であった山口先生である。卒業を前にして、姿を見せない5人を心配して探していたのだ。先生は通信で5人に呼びかけた。明日の卒業式をみんなで迎えようと。その声に励まされた5人は立ち上がり、決死の勢いで再びネオラゴーンに挑み、ついに打ち破った。
 最後の力で巨大化したネオラゴーン。暴魔城から投げ出された5人はターボラガーに助けられ、スーパーターボロボで巨大ネオラゴーンを下した。だが、残った暴魔城が落下してきて、ターボビルダーに迫る。スーパーターボビルダーに合体し破壊しようとしたが、だが暴魔城の中にはまだヤミマルが残されていた。
 5人は、暴魔城から脱出するようヤミマルに呼びかける。目を覚ましたヤミマルだが、彼はまだなお、自分の事を気遣ってくれる人の言葉を素直に受け入れられなかった。自暴自棄になり、自らの力で暴魔城を破壊し、共に散ろうとするヤミマル。しかし力はヤミマル、いや流星に対して言う、月影さんを独りにするなと。流星の脳裏に小夜子の姿が浮かぶ。流星の事を呼ぶ小夜子、小夜子の事を呼ぶ流星、その心がつながった時、二人の間に赤い糸が出現、それにたぐり寄せられ、流星は暴魔城から脱出した。
 もはや躊躇する事はない。ターボレンジャーはスーパーターボビルダービームを発射、暴魔城を完全に粉砕したのだった。

 翌日。卒業式が終わった後、5人の前に現れる流星光と月影小夜子。自分はみんなの声に助けられた、そう感じた流星はついに心を開き、5人の卒業を祝福する。二人はいずこかへ旅立っていった。
 そして、妖精シーロンもまた、戦いを終え、ラキアの星へと旅立っていく。これからは、空から地球を見守っていくのだ。それを笑顔で見送るターボレンジャー。5人の前には、未来が広がっているのだった。


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